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『山口啓介 後ろむきに前に歩く』刊行記念展
山口啓介のアトリエ エスキースと光

2019年 6月11日(火)−29日(土) 12:00−19:00 日曜・月曜日お休み

【トークイベント】
6月15日(土)14:00-15:30 ※準備のため13:00−13:45は一旦閉廊致します。
■山口啓介×竹口浩司(広島市現代美術館 学芸員)「光のほうに歩くために」
■参加費 1,500円(税込)ドリンク付き
■参加ご予約はShop Page にて。お問い合わせは info@booksandmodern.comまで。

【オープニングパーティー】(トークイベント終了後)
6月15日(土) 16:00-18:00

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「共存する2つの顔、世界/のためのcore no.15-pB4」(2017) 257×364㎜ ⓒKeisuke Yamaguchi

『山口啓介 後ろむきに前に歩く』(ブルーシープ刊)の刊行を記念し、山口啓介作品のエスキース(習作)と、写真家の山元彩香が本書のために撮り下ろした、兵庫県にある山口啓介のアトリエの写真を展示します。
広島市現代美術館で2019年6月8日から9月4日まで開催される展覧会「山口啓介 後ろむきに前に歩く」と合わせて、作品が生まれる気配を感じてください。

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「共存する2つの顔、世界/のためのcore no.3-p四切」(2017) 280×230㎜ ⓒKeisuke Yamaguchi

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左/『山口啓介 後ろむきに前に歩く』には美術家 山口啓介の作品図版と、山口自身によるエッセイ、インタビューなどが掲載されている。広島市現代美術館で2019年6月8日から9月4日まで開催する展覧会の公式図録。本体価格 2,500円(2019年6月8日発売予定)デザイン 川村格夫(ten pieces) 広島市現代美術館・ブルーシープ編
右/写真家・山元彩香が撮り下ろした兵庫県のアトリエ。

『山口啓介 後ろむきに前に歩く』について

美術家の山口啓介(1962−)は、1980年代後半に大型の銅版画作品でデビューし大きな注目を集めました。
以降、版画や絵画、立体など様々なかたちで、種子や花、人体などをモチーフとした有機的で壮大な作品世界を展開させています。同時に、核や戦争といった社会的な問題も作品の中で扱ってきました。

本書は、30年余に渡る山口の活動を紹介する展覧会「山口啓介 後ろむきに前に歩く」(6月8日から9月4日まで広島市現代美術館で開催)の公式図録です。タイトルは、「人は未来を見ることはできず、見えるのは過去か、今という瞬間だけだから、後ろむきに前に進んでいるようなものだ。」という山口自身の言葉から付けられています。耳当たりのよい言葉で飾られた未来志向に疑いを持ち、目を背けたい過去や現在にこそ目を凝らし、ぎこちなく蛇行しながらも自分の力で歩いていく。その途上で生み出される山口の作品は、曖昧にされてきた真実を暴くかのような鮮烈なヴィジョンを私たちに突きつけてきます。
本書には作品図版の他に、エッセイや発言の抜粋、インタビューなど、山口自身の言葉を多数掲載しました。一人の美術家が発信してきたイメージと言葉を行きつ戻りつしながら、楽しんでいただきたい本です。

アトリエの写真

本書の巻頭に収録した、兵庫県にある山口啓介のアトリエの写真は、写真家の山元彩香が撮り下ろしました。窓から射し込む光のなかで制作中の山口の姿、
何点ものキャンバスや積み重なったノートなど、凛としたアトリエの空気を山元の写真に特徴的な青みがかった色調で捉えています。(Blue Sheep)

■山口啓介(美術家)
1962年兵庫県生まれ。1985年武蔵野美術大学卒業後、本格的に作家活動を開始。ニューヨーク(92年)、フィラデルフィア(92-93年)、デュッセルドルフ(95-97年)に滞在。現在は東京と兵庫を行き来しながら、精力的に活動を展開している。 各地の美術館等で個展が開催され、2013年に参加した瀬戸内国際芸術祭では、男木島の波頭に《歩く方舟》を設置。人を包みこむようなスケール感をもつ絵画ほか、版画、彫刻、インスタレーションなど、さまざまなメディアによる作品を手がけている。

■山元彩香(写真家)
1983年神戸市生まれ。2006年京都精華大学を卒業。大学では最初、絵画を専攻するが、2004年のサンフランシスコへの留学を機に写真の制作を始める。「自分の瞼に蓄積されたイメージでは想像しえない、既知の言葉や知識が通用しない場所」を撮影地に選び、現地で出会った少女たちのポートレイトを多数手がける。2009年のフィンランド、エストニアでの撮影を皮切りに、ヨーロッパ各国やロシア、2019年は東アフリカのマラウィでも撮影を行っている。清里フォトアートミュージアム(山梨県)、Villa Pérochon Centre d’Art Contemporain Photographique(ニオール、フランス)に作品が収蔵されている。

■竹口浩司(広島市現代美術館 学芸員)
1970年京都生まれ。2000年より福岡県立美術館学芸員として勤務。2016年より広島市現代美術館学芸担当課長。大学ではバルテュスを研究し、美術館勤務をきっかけに工芸、特に染織の分野に関わるようになる。主な企画展覧会に「糸の先へ」「江上茂雄 風ノ影、絵ノ奥ノ光」「交わるいと」などがある。山口啓介展の後は、家庭をテーマにしたグループ展「アカルイ カテイ」を担当する。

 

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